こんにちは!
編集部のMこと、Mずみです。
ただいま新入社員研修の一環で、新潮社の各部署を新入社員の面々が回っています。
正式配属が決まる前に、色々な部署を回り仕事内容を覚えていく期間ということで、コミックの部署でも彼らを預かり、漫画編集の仕事について色々と教えています。
バンチKai編集部にも一人有望な新人が…! ということで、今回は研修に来たYさんに編集部ブログをお願いしてみました。
新人くんの目を通して、漫画編集部の空気感も知っていただけたらと思います。
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はじめまして、新入社員のYと申します。
コミックバンチKai編集部で研修を始めて9日目、最終日になります。
入社した4月から、営業部、文庫編集部などでの研修を終え、締めくくりの部署がコミック編集部です。まずは自己紹介がてら、好きな漫画の話から始めたいと思います。
私は同級生と、好きな漫画で意気投合したという経験がほとんどありません。定期試験の勉強がしんどくて、息抜きに漫画を読むとしましょう! 皆さんは何を読まれて過ごしてきましたか? 私の場合、白土三平先生の『カムイ伝』(1964~連載)、山岸凉子先生の『日出処の天子』(1980~1984)、梶原一騎先生の『巨人の星』(1966~1971)。この3作品をローテーションしていた時期がありました。悲しいかな、友達は薦めても誰ひとり読んでくれなかったので、弟に読ませていました。
……というわけで、流行りのコミックに疎いまま今に至るのですが、コミック編集部はすごいです。白土先生やひと昔前の少女漫画の話ができるのです! 私好みの漫画までおすすめして下さいました。
編集部のMハタさんに貸していただいたのは、川原泉先生の『銀のロマンティック…わはは』。タイトルからしてすごいですが、150ページほどの中編で、この満足感といったらないです、驚きました。Mハタさん、ありがとうございました!
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さて、ちょうど一週間前の朝、緊張からか、いつもより早く起床しました。枕元には、灰原薬先生の『応天の門』。
作家さんとの打ち合わせは、4月からの研修を通してはじめてです。待ち合わせの駅に、集合時間の20分前に到着し、駅前を右往左往。一体どういう方なのだろう……。先に、担当編集のMずみさんとカフェに入店し、灰原先生を待ちます。どきどき。
灰原先生がご来店されてからは、あっという間でした。
ランチをいただきながら、穏やかな雰囲気の中で、お話を伺うことができました。
灰原先生はとても気さくな方で、打ち合わせでたびたび登場する歴史用語をわかりやすく説明してくださるなど、貴重すぎる時間でした。
そのあと、研修を通して3作品の打ち合わせに同席させていただき、毎回ドキドキの連続でした。
打ち合わせ以外の時間も刺激的でした。主に「入稿」「写植」作業をしていました。作家さんからいただいたネームを文字に起こし、吹き出しに合わせて、文字の大きさ(級数)と書体を指定していきます。
吹き出しの中の文字に級数表(文字の大きさが図れる物差しのような透明なシート)をあてがい、うんうん悩みます。聞いたことがない書体をこわごわと指定します。こうして漫画は出来上がっていくのだなあと、とても新鮮な気持ちでした。
今日は午前中から、印刷所から上がってきた校正紙(確認用の試し印刷の紙)を読み、指定した文字の大きさや誤植・言い回しのチェックをする作業をしています。
なんとなく、編集部の空気感が分かってきたところですが、研修も今日で終わりです。研修を通して、打ち合わせの雰囲気や、漫画が出来上がる流れを、大まかに掴むことができたように思います!
漫画をたくさん読み、編集部の先輩方や作家さんから、勉強させていただく日々でした。配属先がどこになるかは分かりませんが、またいつの日か、お目にかかれたら嬉しいです。
今後とも、新潮社の漫画をどうぞよろしくお願いいたします!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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Yさん、ありがとうございました!
Yさんがカムイ伝が好きと知り、編集部員が各々の本棚からバイブルを持ち出してくる様子は面白かったです(笑)。
正式配属はこれから。彼も今後色々な形で皆さまが手に取る本に関わっていきますので、よろしくお願いします。
[Mずみ]